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アフラトキシンによる動物への被害

1960年にイギリスで悲劇が起こりました。
春から夏に、なんと10万羽を超える七面鳥のひなが死んでしまったのです。
どうしてそのような大量死が起きてしまったのか、関係者はしばらく頭を悩ませていたのですが、その後研究によりピーナッツミールが原因なのではないかと言われるようになりました。
そして次なる疑いはピーナッツの「カビ」へと向けられたのです。

最終的には、カビから作り出されるアフラトキシンという毒が大量死事件の原因という結果になりました。

またもやアフラトキシンによる悲劇が

2006年のことです。
アメリカなどの国々で、あるドッグフードを食べた犬が立て続けに死亡するという事件が起こりました。
その原因を追及した結果、またしてもあのアフラトキシンが原因であることが判明したのです。

もちろんアフラトキシンが毒であることは1960年の事件でわかっていたため、アフラトキシンは混入してしまったということですが、メーカーはすぐに対応に追われました。
そしてこの問題のドッグフードというのは、実は高級ドッグフードとして知られていたものだったんです。
混入ということの恐ろしさを、改めて痛感させられる事件だったのではないでしょうか。

アフラトキシンによる汚染を受けやすいもの

アフラトキシンのターゲットになってしまう主な原材料は、トウモロコシや落花生、小麦、大豆といったものです。
これら原材料は、とくに安価なドッグフードではよく見られるものです。
もしカビからアフラトキシンが発生すれば、それはもう熱処理でどうこうなるという事態ではなくなってしまい、毒がそのまま残った状態で愛犬の口に入ってしまうということになります。
一方で国内のアフラトキシン発生事例についてですが、現時点では最も強力とされるB1に関しては規定量を超える検出例がないため、その点では安心できるでしょう。
このような恐ろしい事件が、今後一切起きないことを祈るばかりです。