慢性的な関節炎を悪化させないために
高齢や肥満が主な原因となる犬の関節炎ですが、それが慢性的なものであればその完治というものは難しくなります。
しかし何もしないままですと、その状態が悪化するおそれがありますから、飼い主としては犬の慢性関節炎の悪化を防ぐために役立つことを取り入れていく必要があります。
家でできるケアにおいてまず重要になってくるのが体重管理です。
肥満が原因となっていれば、体重管理によって理想体重にまで減量することにより、慢性関節炎の改善を狙うことができます。
体重管理として有効なのが「おやつを減らすこと」と「運動不足を解消すること」です。
ただ運動に関しては関節への負担も十分に考えた上で行うことが大切です。
それでもなかなか体重が減っていかないという場合には、減量用のドッグフードに切り替えるという方法も出てきます。
慢性関節炎のケアに効果的な栄養素
慢性関節炎のケアのためには、「グルコサミン」「コンドロイチン」「オメガ3脂肪酸」という3つの栄養素にも是非注目していきましょう。
軟骨の元となるグルコサミン、コンドロイチンは、加齢によって体内で作られる量が減っていくため、外から補ってあげるというのが重要になります。
一方でオメガ3脂肪酸というのは、慢性関節炎による痛み・炎症の改善に働きかけることができるものとして知られています。
少し前から犬用のサプリメントも登場しており、これら栄養素を補うためのサプリメントも見つけることができます。
ドッグフードだけでは関節炎対策として不十分だと感じたのなら、サプリメントを取り入れていくのもいいでしょう。
無理な運動はNG
最初のほうでも説明しましたが、関節炎で悩む犬にとって無理な運動は余計に関節への負担を増大させる要素となるためNGとなります。
もちろん、健康な犬にとっても無理な運動はそもそもNGですが、関節炎に悩む犬に対してはいつも以上に体への負担も考えながら運動をさせてあげることが大切です。
階段の昇り降りは、手軽に運動不足が解消できると思いがちですが、これは関節への負担を増やしかねない運動ですので避けてください。
また、「少しでも早く体重を減らしたいから」「少しでも早く元気に散歩する姿を見たいから」といった思いから、焦って運動をさせたり無理な運動をさせたりしないようにすることも重要です。
痛みが改善されれば、犬のほうから散歩をねだるようになるはずですので、運動量を少しずつアップさせるのはそこからにしましょう。